浮草 [DVD]
小早川家の秋 [DVD]
森繁さんのアドリブ・・・
酒とバラの日々 [DVD]
大脱走 [DVD]
麦秋 [DVD]
小津 安二郎監督の【麦秋】をDVD鑑賞
いわゆる紀子三部作と云われる3本(晩春・麦秋・東京物語)の中で
一番美しい紀子(原節子)さんだと、私は思っています。
女学校時代のお友達役の淡島千景さんも美しい
淡島千景さん、鬼籍に入られてもはや3年も経つんですね・・・
女性の笑顔はいつの世も周りを和ませてくれます。
晩年、鎌倉の街で預金通帳ながめつがめつ
、溜息つきながら郵便局から出てきたとか・・・
隠遁後の私生活を盗撮した記者を一喝してフィルムを取り
上げ、お手製のカレーライスをご馳走してあげたとか・・・
時々、そんな雑音も聞こえてきましたが、私の心の
中で 原節子嬢は【永遠の美女】として生き続けます。
ゴッドファーザーパートⅡ [DVD]
ゴッドファーザーパートⅡの断片的かつ独断的な感想文です・・・
イタリアからの移民船がようやくアメリカに辿り着き甲板から、
自由の女神像を乗客が見つめるシーン
9歳のヴィト・コルレオーネ
父母と兄をシチリヤのドンに殺され命からがら逃げ、アメリカに辿り
つきました。
しょっぱなから涙腺が緩むシーンです
ヴィトは苦労の末成人し、同じイタリア系の美人の嫁さんをもらい
3人の子(ソニー フレド マイケル)に恵まれます
次男のフレドが肺炎に罹り心配そうに見守るヴィト(ロバート・デ・ニーロ)
うまいしカッコいい!
この役作りのためデ・ニーロ氏は大分減量したんだそうです
拳銃を預かってもらったお礼に、ヴィトに盗んだ絨毯をプレゼントすると告げる
ピーター・クレメンザ
コソ泥の小悪党かと思いきや、必要とあらば殺人も厭わない怖い人でした
中年になったクレメンザ
コルレオーネ家に生涯忠臣を尽くし、主人がネバダ州に移った後は
ニューヨークの縄張りを継承、自分の一家を構え、無事ベッドのうえ
で生涯を閉じたようです。
しかし、凄いメタボ体型です。
この役者さん心筋梗塞のため55歳でこの世を去っています。
同じく古くからのファミリーの重臣サルバトーレ・テッシオの若き日
一家の行く末に見切りをつけ、タッタリアに寝返りますが・・・
そんなことはマイケルにはお見通しで、怖い人達に囲まれ拉致さ
れます。
凄惨なリンチで殺され顔は潰されてマンハッタン島の海に沈められる
んだろうな・・・そんな想像をさせる怖いシーンです。
確か、仁義なき戦いでもこれに似たシーンがありました
(裏切り者役は小池朝雄)
ヴィトの最初の殺人。
地廻りのやくざファヌッチを殺るシーン。
はじめてとは思えないほど手馴れた手口です。
最初の一撃で心臓を射抜き、2発目は顔面、最後は口に銃身
を突っ込んで一発、とどめを刺します。
内ポケットの財布を抜き取り、もはや仏となったファヌッチを
憎々しげに蹴りあげます。
いつもならこのシーンでスカッとした気分になるのですが
ファヌッチは少なくともヴィト達には暴力は振るってないし
彼にも妻子がいたし、ヴィトの落ち着きはらった貫禄に一目
この時点ですでにヴィトは裏社会で生きていく決意だったんでしょう
です。
そうすりゃソニーだって母親にみせられない程惨めな死に方をしないで済んだろうし
マイケルだって実の兄に手をかける事もなく、自分に流れるやくざな血は押し隠して
ケイと幸せな家庭を築けたでしょうに・・・
大きなお世話なんですが、今回はそう思いました
意志での堕胎を告げられ、逃げられ、肉親は妹のコニーだけ。
くかのように自分の権勢を守るため陰謀策略を駆使し、憎
っくき奴は自の手を汚すことなく始末します。
ラストシーンの「俺ってばいつからこんなんなっちゃったんだろう」
憂いに沈むアル・パチーノの深く沈んだ瞳に深い孤独を感じます。
光と影の素晴らしい映像美の前では無意味です。
ゴッドファーザー [DVD]
「ゴッドファーザー」を久々に鑑賞
170分の長編ですが この映画だけはトイレもタバコも
我慢して最後まで真剣に観ます。
どのシーンも素晴らしいけど、何度観てもカッコいいのは
銃撃されて瀕死の父(ビィト:マーロン・ブランド)の病院に駆けつけたマイケル
(アル・パチーノ)が誰も父を護衛していないことを知り、偶然見舞いに訪れた
パン屋の若者と病院の玄関前に立つシーン。
堅気の二人は拳銃など持っていないのに コートの懐に手を入れ ハッタリかまして
敵の刺客を追い払います。ひと段落ついてパン屋の若者はタバコを吸おうにも
恐怖で手が震えてライターがうまく点きません。
若者のタバコに火をつけてやりながら、自分があまりにも平然としている事に気づき
「オレにはやはりヤクザの血が流れている」と自覚するカット。
それを目と表情だけで分からせるアル・パチーノの演技のすばらしさ
悪徳警官と麻薬売人を「僕が殺る」と兄のソニーと幹部に告げるマイケル
私としてはソニーに「大学出のインテリのお前をマフィアの世界に引き込むわけにはいかねぇ」
くらい言って欲しかったけれど・・・
(こいつ、パパにも内緒で志願して 戦争に行って勲章もらったんだったな・・・
案外 使えるかも知んない) って思ったかどうか判りませんが・・・
イタリア式抱擁の後「頭に二発ずつぶち込め」の具体的アドバイス・・・
血塗られたコルレオーネファミリーの責任の一端はこの長兄ソニーにあり?
ソニーが殺された事を知らされ、悲しむビィト役のマーロン・ブランド
マーロン・ブランドは当時まだ40代だと思いますが、演技が神がかり的に素晴らしい!
願わくば「地獄の黙示録」でもこんな演技を見せてもらいたかった。
(完全にやる気がなくて大分コッポラ監督を困らせ悩ませたそうです)
ともあれ、映画のなかの映画って感じの映画です(個人の感想)
明日はPart2借りてこようっと。
Part3は・・・いいかな
破れ太鼓 [DVD]
久々にDVDを借りて観た。
木下恵介監督「破れ太鼓」
■公開:1949年
■制作:松竹京都、松竹(配給)
■製作:小倉浩一郎
■監督:木下恵介
■助監:小林正樹、倉橋良介
■原作:
■脚本:木下恵介、小林正樹
■撮影:楠田浩之
■音楽:木下忠司
■美術:小島基司
■主演:阪東妻三郎
進藤英太郎(悪役とかアクの強い方、いつも最後にやっつけられて「アワワ」と慌てふためく人)
主演のTVドラマ「おやじ太鼓」(リメーク)を昔みた記憶があり、阪妻様が主演で面白そうなので借りた。
TVではたしか玩具会社の社長だったけれど、映画では土建屋の社長さん
♪「誰が捨てたかこの太鼓、雷親父の忘れ物」♪
♪「ドンドン ドドンド ドンドドドドン ドンドン ドドンド ドンドドドン」
「雷親父」 もはや死語ですね~
ワンマン経営の故か会社が倒産し、失意の親父を
次男坊の平二が慰めかつ諌めます
なんか、いい、この人・・・木下忠司さん、木下恵介監督の実弟。本職は音楽家(主題歌作曲)
ピュアな演技が見せます
「僕は、ちっちゃい頃から殴られどうしでお父さんが怖いけど、なんとなくお父さん
が好きで・・・お父さんは僕を好きですか?」
阪妻「バカもの!自分の子供をなんとなく好きな親がいるか!
みんな大好きだ!!」
道 [DVD]
フェデリコ・フェリーニ監督のイタリア映画「道」
原題はLa Strada。
1954年(昭和29年)公開ですから。もう60年近く前の作品です。
私の中では、BEST3にランクされる素晴らしい作品です。
私ごときが、厚かましくも、感想文などを・・・
最初に見たとき、新技法のドキュメンタリー映画だろうか?
ジェルソミ-ナ役のジュリエッタ・マシーナ・・・
フェリーニ監督の奥方であり良きパートナー、監督を看取り、
後を追う様に5カ月後に天国に旅立ちました
綱渡りの芸人
道ばたの石コロだってきっと何かの役にたっている。
ザンパノに3発殴られ、打ち所が悪くて死んでしまいます。
本当にアンソニー・クイン演じるザンパノは非道い男です
ザンパノの悪行の数々
①ジェルソミーナの姉を殺した(少なくとも命を縮めさせた)
②救い様のない女たらしで、ジェルソミーナを外に追い出し、
セコイ荷車の中で酒場の女と寝た。
④泊めてもらい飯まで貰った修道院の銀の燭台を盗もうとした
⑤綱渡りの芸人を殺して証拠を隠滅して逃げた
(それが原因でジェルソミーナは精神を病んだ)
⑥雪の積もる寒い荒地にジェルソミーナを置き去りにして逃げた 等々
短気で酒乱のアル中です、そのうえニコチン中毒です。女にだらしなく、たいした芸も向上心も
なく、大道芸人と しては二流です。そのため木賃宿にも泊まれず、一年中バイクに繋いだ荷
車のなかで寝起きする甲斐性なしです。
ハスラー [DVD]
1961年公開 ポール・ニューマン主演のビリヤード(ナインボール)の伝説的ばくち打ち(ハスラー)達の物語。
バード [DVD]
天才アルトサックス奏者、チャーリー・パーカーの生涯を描いた1988年の作品です。
題名となった「BIRD」はチャーリー・パーカーの愛称です。
監督はクリント・イーストウッド。名優であり、思想的にも
ニュートラルでフェアな尊敬に値する方・・・だと思います。
パーカー役の「フォレスト・ウィテッカー」どことなく笑福亭
鶴瓶に似た愛嬌のある顔立ちです。・・・ちょっと恰幅の
良すぎるのが気にはなりましたが。「うまい!」名優です。
ユダヤ系移民の結婚披露宴でビ・バップを奏で大喝采のシーン。
長老(花嫁の父?)がパーカー達に演奏の謝礼を渡し、別れ際に「ドナード~ナ!」
と寂しげに呟いたのが心に残ります。日本語字幕では「聞くな・・・聞くな!」でした。
バード:享年34歳
死因;肝硬変と出血性食道潰瘍からの心臓圧迫による心不全
感想;バードはクスリと酒、女の無頼の生活ゆえ夭逝して、なおJAZZ史に燦然
と輝く業績を残した。富も名誉もない僕は、とりあえず健康に留意して長
生きを目指そう。
あなただけ 今晩は [DVD]
原題は「イルマ ラ デュース(可愛いイルマ)」ミュージカルの映画化で、舞台はフランスのパリ。
お人好しの警察官ジャック・レモンと娼婦イルマ役のシャーリー・マクレーンがいい味出してます!
「アパートの鍵貸します」(1961年公開)以来の名コンビです
当初、監督のビリー・ワイルダーはイルマ役はマリリン・モンローと決めていたそうですが。モンローの急死で急遽マクレーンが演ることになったんだそうです。
モンローがもしイルマ役をやっていたとしたら?この作品も随分と違ったものになっていたと思います。
例えば、黒沢監督の「影武者」 線が細く、大仰に目を剥くだけの仲代より、どっしりした勝新の信玄を見たかったという声は良く聞きます。
今日見たDVD 破戒 [DVD]
破 戒 | |
■公開:1962年 寸評:出演者が豪華、市川雷蔵 中村雁次郎(坂田籐十郎・中村玉緒のお父さん) 杉村春子 船越英二 長門裕之 藤村志保 浜村純 浦辺久美子 三国連太郎 岸田今日子 ほか 明治37年、日露戦争開戦翌年の長野県の小諸が舞台、身分制度の名残、部落差別がテーマの作品。 重いテーマですが、作中、唯一笑えたのは、普段は人格高潔なお寺の住職(中村雁次郎)が実はとんでもない好色エロ坊主で養子の藤村志保(デビュー作らしい)に突然襲い掛かり、抵抗されてメガネをこわすカットでした(なんで笑えたか・・・演技じゃなくまんま地でやってるようにみえたから)長門裕之の、多少青臭い小学校の先生役も適役。しかしこの方、チンピラやくざやインテリ青年役なんかも器用に演じ分けられる稀有な役者さんです。(でした) なんにしろ、家柄や出自などで差別してはいかん!・・・絶対にいかんと思った映画でした。 【敬称略 出演者名の間違い・・・あるかも】
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