SSブログ

道 [DVD]

フェデリコ・フェリーニ監督のイタリア映画「道」
原題はLa Strada
1954年(昭和29年)公開ですから。もう60年近く前の作品です。
私の中では、BEST3にランクされる素晴らしい作品です。
私ごときが、厚かましくも、感想文などを・・・
IMG_0018.jpg
最初に見たとき、新技法のドキュメンタリー映画だろうか?

と思ったほど リアルな、映像でした。
IMG_0020.jpg
ジェルソミ-ナ役のジュリエッタ・マシーナ・・・
IMG_0021.jpg
フェリーニ監督の奥方であり良きパートナー、監督を看取り、
後を追う様に5カ月後に天国に旅立ちました
IMG_0023.jpg
綱渡りの芸人
 道ばたの石コロだってきっと何かの役にたっている。
とジェルソミーナを励まします
ザンパノに3発殴られ、打ち所が悪くて死んでしまいます。IMG_0027.jpg
本当にアンソニー・クイン演じるザンパノは非道い男です
ザンパノの悪行の数々
①ジェルソミーナの姉を殺した(少なくとも命を縮めさせた)
②救い様のない女たらしで、ジェルソミーナを外に追い出し、
セコイ荷車の中で酒場の女と寝た。
③未亡人の亡夫の服や帽子欲しさにワイン倉で未亡人と寝た
④泊めてもらい飯まで貰った修道院の銀の燭台を盗もうとした
⑤綱渡りの芸人を殺して証拠を隠滅して逃げた
(それが原因でジェルソミーナは精神を病んだ)
⑥雪の積もる寒い荒地にジェルソミーナを置き去りにして逃げた 等々
短気で酒乱のアル中です、そのうえニコチン中毒です。女にだらしなく、たいした芸も向上心も
なく、大道芸人と しては二流です。そのため木賃宿にも泊まれず、一年中バイクに繋いだ荷
車のなかで寝起きする甲斐性なしです。

 

とにかく粗野で卑怯なザンパノです。
IMG_0029.jpg
 ラストシーンです。
4~5年後、ジェルソミーナが死んだ事を偶然知ったザンパノが
酒場で荒れ、海岸で泣き崩れ砂かきむしって号泣するシーンで映画は終わります。
そんなに泣く位なら、最初っからあんな無茶苦茶やんなよ!
そう突っ込みたくなるようなラストです。
多分、あの嗚咽は、殺人、姦淫、盗みの戒律を破ったザンパノの、救われない
未来を暗示しているのでしょう。
再見して、カトリック色の濃い映画だと気がつきました。
 (ザンパ=悪 イタリア語)「ザンパノ」って日本名に直すと「悪太郎」位の
意味でしょうか?
修道院の若い尼さんのセリフ
「私たちは、2年ごとに方々の修道院に移ります。ひとつ所に長く留まると、
人や物への執着心が湧いて、神への愛が疎かになるからです」  
う~ん、このセリフが映画「道」の主題のような気がします。
あるサラリーマンのセリフ
私たちは、2~3年ごとに全国の支店や営業所に転勤します。ひとつ所に長く留まると、
会社の金や物への執着心が湧いて、会社への愛が疎かになるからです」
う~ん、身にツマサレマス。
  

nice!(9)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 9

コメント 2

夏炉冬扇

お早うございます。
昔むかし見ました。私も妻も若かった。
by 夏炉冬扇 (2013-03-12 07:34) 

kurakichi

拙ブログを紹介いただきありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたします。
by kurakichi (2013-04-27 02:22) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント

トラックバック 0

ヒラメ佐渡ガ島行 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。