おりひめ4 [おりひめ]
すばらしき人間像
高校生活を通して私の心に一番印象深く残った人は、髭のおじさんこと「高波 吾策」さんである。山を通じて人間味豊かな人物に接する事が出来た私は、幸福者である。
髭のおじさんは、体から溢れ出る若さと、真理を追求しているようなあの黒い澄んだ瞳は歳を感じさせない。
彼は山の真の美しさ、恐ろしさを知り、山に登り、我子のように山を愛し、そこから得た人生観に何か力強い感動を受けさせられた。
吾策さんの話の中で、「山が好きだから登る、ただそれだけでは遊びと同じだ。山に登り自分をそこに置いて考え、山で得た経験を通して将来の手助けにしてこそ登山だ。」という話をしてくださった。
人は誰でも自分を山に置いて見る事が出来るであろう。しかしそこに他人の心をも写し出す事は出来るであろうか。
私は吾策さんと話をしてみて「彼こそ他人の心の内までも写し出し勇気を与えてくれる事の出来る人である」と思った。これも真の登山者であるからだろう。
彼との話は今の私の心中に、なにか勇気を与えてくれるような気がした。
いつかは吾策さんまでとはいかないだろうが、その何分一かは他人の心を写す事が出来るような人生を築いてゆきたいと思う
おりひめ第4号より転載
あの、「吾策新道」の開拓者に生前お会いした事があるんですか?うらやましいです!巻機だと雲天の「とうちゃんとかぁちゃん」が「その」風情を残しておられる様です。(個人の感想です)
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